捜査機関からの情報提供の要請に対する基本方針について

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

 弊社は、本年1月のTカードの情報に関する一連の報道を受け、2月5日に捜査機関からの情報提供の要請に対しては、「捜査令状に基づく場合のみに限定」する暫定方針を公表いたしました。その公表と並行して、外部有識者による諮問委員会を設置し、捜査機関からの情報提供の要請に対する基本方針について慎重に検討を進めてまいりました。このたび、本委員会より答申をいただき、その答申を全面的に尊重し、8月22日付の弊社取締役会にて決議の上、正式に基本方針と10月1日からの運用開始を決定いたしましたので、以下の通りお知らせいたします。

 お客さまの大切な情報をお預かりする企業として弊社は、個人情報およびプライバシーを保護し、その信頼を確保することを社会的責任と考え、今回正式決定した捜査機関からの情報提供の要請に対応してまいります。

■捜査機関からの情報提供の要請に対する基本方針


弊社は、捜査機関からの要請については、捜査令状によってのみ開示する「令状主義」を原則といたします。
なお、生命・身体・財産の保護等に対する急迫性・公益性、かつ緊急性が認められる場合に限り、捜査関係事項照会書で開示する例外的運用を実施し、その基準を定義いたしました。捜査関係事項照会書に対する協力を行う場合でも、情報提供は必要最小限とし、Tカード提示による取引履歴(レンタル履歴、購買履歴、ポイント履歴等)は要配慮個人情報を含むため、その機微性を考慮し提供いたしません。

 例外的運用に際しての具体的な基準と組織体制は以下の通りです。なお今後、捜査機関への情報提供の実績、および第2線の社外専門家である弁護士からの専門的助言の知見などを積み重ねるとともに、今回決定した例外的運用が適切であるかどうかの見直しを随時行ってまいります。

■例外的運用に際しての基準について


以下の場合に限り、生命・身体・財産におよぶ「急迫性」「公益性」があり、かつ「緊急性」がある状態として例外的運用を行い、捜査機関に情報を提供する場合があります。

(1) 生命・身体・財産におよぶ「急迫性」「公益性」がある状態

生命・身体におよぶ事件 財産におよぶ事件
殺人 組織的詐欺(複数犯)
強盗 サイバー犯罪
誘拐(連れ回し含む)
放火
強制性交等・強制わいせつ
ストーカー行為等の規制等に関する法律違反
爆発物取締罰則違反
火炎びんの使用等の処罰に関する法律違反
テロ(テロリズム)
薬物・組織的薬物銃器犯罪
殺傷力の高い物品行方不明
急病者救護
自殺予告

(2)上記の(1)に加えて、以下の「緊急性」があるとする状態のいずれかが満たされる場合
・直前の事件発生から3日以内(または犯行予告日が3日以内に迫っている)であり、容疑者が確保されていない(または容疑者の勾留期限が3日以内に迫っている)
・対象者が意識不明で生死の境にある(またはその可能性が否定できない)
・対象となる情報の消滅が3日以内に迫っている
・令状を取る時間的余裕が無い理由、および代替手段を採ることが困難な理由を示された場合

■例外的運用をする場合の組織体制


第1線:形式審査を行う部門
第2線:内容審査、および基準に当てはまらないケースが持ち込まれ判断が難しい場合に社外専門家に確認を行う部門(社外専門家として弊社と顧問関係等がない山室惠弁護士(弁護士法人 瓜生・糸賀法律事務所特別顧問・元裁判官)が担当)
第3線:体制や基準が適切に運用され、例外的運用が原則とならないようモニタリングを行う外部有識者(第2線の社外専門家とは異なる裁判官経験が豊富な弁護士を含む)を含む委員会(名称:情報開示モニタリング委員会)

 今回の基準や組織体制に関して、貴重な検討と答申をいただいた外部有識者による諮問委員会の概要は以下の通りです。

■諮問委員会について


弊社として捜査機関へどのように協力することが適切なのか、「捜査関係事項照会書」での適切な情報開示について、そして何よりも、お客さまにご安心とご納得をいただくための運用の考え方について、以下の各委員からなる諮問委員会を設置し、諮問いたしました。

委員長:髙   巖 氏(麗澤大学大学院経済研究科教授、内閣府消費者委員会委員長)
委 員:町田  徹 氏(ゆうちょ銀行社外取締役、経済ジャーナリスト)
委 員:難波 孝一 氏(森・濱田松本法律事務所客員弁護士・元裁判官)

■諮問委員会からの答申内容


(1)【原則】捜査機関への個人情報の提供は、令状に基づくこと(令状主義)を原則とすること
(2)【例外的運用の許容】ただし、生命・身体・財産の保護等の公益的な観点に鑑み、必要性・緊急性が認められる場合には例外的運用を許容すること
(3)【例外的運用の適切さを担保する手続の整備】例外的運用の適切さを厳格に担保するため、形式確認を行う窓口部署(第1線)と例外対応の要否の実態審査を行う審査部門(第2線)とを明確に分け、各々がその機能を十分に発揮できる組織体制を整備すること。また、審査部門が審査を行うに当たっては、予め定めた社内基準に当てはまらないケースが持ち込まれ、判断が困難となる場合も起こり得るため、外部専門家の助言を常時受けられる体制を構築すること
(4)【モニタリングを行う外部有識者を含む委員会の新設、対外的説明の実施】さらに、窓口部署及び審査部門から独立した、外部有識者を含む第三者的な委員会(第3線)を新設し、審査結果の妥当性の事後的検証を含め、第1線及び第2線による一連の審査体制が合理的に運用され、適切に機能しているかについてのモニタリング・監督を行うとともに、かかる対応状況を対外的に説明すること

■諮問委員会からの答申書全文


こちらからご参照をお願いいたします。

以上